イコライザ
イコライザとは、各周波数帯の音量を調整するエフェクターである。ミキサーには内蔵されている事が多い。本項目では3バンドイコライザを扱う。[3]
概要
イコライザは大きく2種類に分けられる。ピーキングタイプとシェルビングタイプである。
- ピーキングタイプ
- ピーク(中心)となる周波数帯が決まっており、その周波数帯を増減させる。低域、高域は概ねピーキングタイプが採用されている。
- シェルビングタイプ
- ピーク(中心)となる周波数帯を変える事が出来、その周波数帯を増減させる。中域のイコライジングに採用されている。
効果
イコライザは各周波数帯の音量を調整する事により、次の様な効果をもたらす。
- 増幅したい音を膨らませる(低音など)
- 減衰させたい音をカットする(特定周波数のノイズなど)
音の距離感
一般に低音成分が大きい音源の方がより、聴感上近さを感じさせる。ラジオドラマなどでは複数人の話者が喋る為、聴感上の声の距離感が異なり易い。
上記の問題の解決方法としては全員が腹式呼吸をマスターして、マイクと一定の距離を保ち、かつ発声方法を工夫するなどが挙げられるが、いかんせん現実的ではない。
そこでイコライザで音声を調整する事により、聴感上の距離を調整する事でよりドラマの表現を豊かに出来る。イコライザと空間系のエフェクトを使いこなせれば、音響上の不自然さは大分減らせるだろう。
音の『かぶり』
また、BGMやSEと台詞がかぶる時、声が聞こえ辛くなる時がある。その様な場合は台詞の音声とと重なる周波数帯をイコライザでカットしてやることにより、声を聞こえやすく出来る。DAW(=PC編集)の場合はスペクトルアナライザを活用すると良いだろう。
え、スペクトルアナライザなしでなんとなく周波数帯が分かる?化け物め!![4]
ハウリング対策
ハウリングしやすい帯域をグラフィックイコライザでカットしてやることにより、ハウリング対策が可能。詳細は『ハウリング』参照のこと。