コンプレッサー
コンプレッサーとは波形を圧縮するエフェクトである。本項目では類似するコンプレッサー、エキスパンダー、リミッターの3項目を扱う。
概要
コンプレッサーとは『圧縮』の意味である。全体のボリュームを均一に保つ目的や、音のアタック音を強調する目的で使われる。
エキスパンダーはノイズ対策やより音源のダイナミクスを向上させる目的で使われる。
リミッターは音割れ対策やハウリング対策等信号出力を一定以下に保つ目的で使われる。
原理
コンプレッサーの構成要素は以下の4点、スレッショルドレベル、アタックタイム、レシオ、リリースタイムである。
- スレッショルドレベル
- このレベル以上の入力があると、次項で述べるアタックタイム後から波形を圧縮する。
- アタックタイム
- シュレッショルドレベル以上の入力があってから、何ミリ秒後に波形を圧縮するかの値。
- レシオ
- リリースタイム
- スレッショルドレベル以上の入力が終わってから、何ミリ秒後に波形の圧縮を中止するかの値。
設定例
- スレッショルドレベル
- -24db
- アタックタイム
- 2ミリ秒
- レシオ
- 3:1
- リリースタイム
- 150ミリ秒
上記の設定をポケットのトークに適用すると、ほぼトークの全編に渡って音量が8dbの範囲内に収まり、トークが聴き易くなり、また収録時の割れを防ぎ易い。
TBAにおける使途
一部ミキサーが全体のボリュームを均一に保つ目的でポケット等で使用する。音量のバランスの均一化と収録の円滑化に一役買うだろう。
ラジオドラマでの使用はダイナミクスを優先する為か避けられる傾向にある。ただし、プロの作品でも使用されている例は多い。各パラメータを理解して適切に適用できれば、違和感のない聴感を生み出せる。
公開DJで使用出来ると、トーク音量の均質化など番組の品質向上に貢献するだろう。
欲を言えば
AGC(Automatic Gain Controller)があれば放送局により近い品質での番組作成・放送が可能となる。是非とも欲しいエフェクターの一つである。